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わだ内科整形外科
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  • 2021.02.24

    一畳半の暮らし

    18年の小さな我が家は、数年前の大阪北部地震で少なからぬダメージを受けました。それでも住むにはさほどの支障もないし、壁紙の裂けた玄関だけでも、そのうちキレイになおせばいい...と思っているうちに、随分月日が経ってしまいました。

    そうこうして放置しているうちに家の状態は徐々にひどくなり、各部屋の壁がひび割れ、窓は閉まらずすきま風、雨漏りはするわ、床にビー玉を置けば元気よく転がっていく始末。いよいよ昨年の秋頃から幾店舗かの業者に調べてもらうと、「次に大きな地震がきたら、危ないでしょうね」とのこと。

    更地に戻して、引っ越すか。このまま家を売りに出すか。しかし、こんなガタガタの家を売ってしまえば後でトラブルにならないか。

    何度か夫婦会議を重ねた結果、家を売るにしても引っ越すにしても、まずはきちんと修理しようということになったのでした。

    床を剥がし基盤を確認し新しく柱を立て、割れた壁や窓をなおすため、改修工事には約1ヶ月がかかるという。

    1月末から終業帰宅後や休日に家財道具を整理し、工事の邪魔にならない場所に運搬し、積み上げていきました。基本的に屋内は土足、僕たちの生活エリアは寝室のベッドの端の、一畳半のみとなりました。そのスペースにままごとのようなちゃぶ台と必要最低限の必需品を持ち込み、食器は極力使用せず、飲食もできるだけインスタントにして、小さな電気ストーブ(写真手前)を取り合いっこするようにして、家族3人ささやかなご飯を食べる。身を縮ませながら娘の宿題をみたり、電池式の燭台を点けて持ち帰った仕事を片付ける。

    土曜や時に日曜も大工が入り、朝から日が暮れるまで改修工事の大きな音が鳴り響く中、コロナのため出掛けることもままならず、せっかくの休日もひねもす一畳半の中で身を寄せあっていました。

    起きて半畳寝て一畳と言いますが、それが制約された空間となると、かなりの疲労とストレスが蓄積するのだということを痛感しました。そして凍える朝夕に、小さなストーブに足を押し当てている娘を見て、もしも北国の避難所で暮らさなければならないとしたらどれほどつらい思いをしたろうかと、あの311日から10年もの月日が経とうとする今になって初めて思いを巡らした気がします。

    一畳半とはいえ、家族一緒に我が家で暮らせていること、身を寄せ合い苦楽を共にすること。それもまた、かけがえのない幸せであるということ。この一畳半の暮らしも、いつか振り返れば、我が家の歴史の幸せな1ページとして輝いていますように。                                               

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                      リハビリ総合部長 有元 泉(理学療法士)

    (カテゴリ:リハビテーション部

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